Tuesday, October 5, 2010

ブログタイトル命名の訳

このブログのタイトルをWINDLESS GYPSYで検索すると、WINDLASS GYPSYと出て来る。Windlassとは、電動で錨を上げ下ろしするための機械。ウィンドラスのチェーンを巻き取ってくれる部分がジプシー。それをひねってウィンドスジプシーとした次第。どうしてかという言えば。。

今乗っている船のウィンドラスとチェーンが恐ろしい程古くなっていて、身の危険を感じていた事から、オーナーに頼んで新しくする事にした。ハリケーンシーズンという事で、チャーターも無く、この機会に直せる所は全て直したいというのがキャプテンボブの希望だった事もある。船はフランス製なので、アメリカ領のセントトーマスでは部品が入手しづらく、注文するとえらく高い上に、配達されるまでにとてつもなく待たされる可能性がある。そんな事から、8月終わりにフランス領の島マルティニークでその作業をする事にした。


ラーッキーな事に、数件あるマリンショップのひとつLes Shipに丁度在庫があった!タグを見ると1500ユーロー。米ドルで2000ドルくらい。決して高くない。古いウィンドラスとこれを取り替えれば全てオッケー!の筈だったが。。。









事はそう簡単には行かなかった。船のメインテナンスはいつもこう。なかなかプランした通りには運ばない。12ミリ幅のチェーンを新しくするのに、このウィンドラスに付いているジプシーは10ミリ用。たった2ミリというなかれ。これが重大問題なのです。またもや幸いな事にショップに12ミリのジプシーの在庫があったので、それと取り替えてくれた。ジプシーを取り替えたので、それをウィンドラスに繋げる円形のクラッチもサイズが合わず、古いウィンドラスのクラッチを使う事にした。これでひとまずホッ。

ところが、船に戻って苦労してクラッチを取り外してみると、クラッチの差し込み口が変形していて繋げる事ができない。また、ショップに戻ってケーティーに相談。すると、クラッチの変形を直してくれそうなメカニックを紹介してくれた。重たいウィンドラスをかかえて行ってみると、何とかトライしてみるから明日の午前中に戻って来いという。相手はフランス語、こっちは英語と片言のフランス語に身振り手振りだからうまく通じず、近くにいた親切な人が通訳してくれた。次の日行ってみると、何とちゃんと直っていた!さすがに職人技はすごい。無口だけと技術は確かでやる事はやる、そんな職人さんを見ると頭が下がる。



そして、やっとチェーンも買う事ができた。チェーン運びもひと仕事。古いチェーンは不要なので、これをどうやって始末しようかと思案。ケーティーに誰かもらってくれる人はいないかと聞いたら、その場で知り合いに電話をしてくれた。1時間後にオーストリア人とドイツ女性のカップルが古い錆びたチェーンをディンギーで引き取りにきた。彼らは長い事クルージングをしていて、その古いチェーンを係留モアリングの重りに使うとの事。捨てる神あれば拾う神あり。お礼にと赤ワイン2本と新鮮なぶどうをプレゼントしてくれた。双方ハッピー!

そんな大変な思いをして新しくしたウィンドラスとチェーンはこれです!これにした後は、枕を高くして眠っています。



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