Tuesday, November 30, 2010

畦布(あぜふ)のささやかな伝統



60年近く前から続いている私の村(とは言わず普段は字(あざ)という)のささやかな伝統。それは子供たちによる朝7時と夕方6時の鐘突き。その昔携帯電話はもちろん腕時計さえもそれ程普及していなかった頃、畑仕事に従事する村人たちは、小学生が鳴らすこの鐘の音を聞いて時を知った。

元々鐘は左端の木にぶら下がっていたけれど、毎年のように島を通過する台風の為、あるいは鐘の重さに耐えかねて傾いてしまった。そこで現在は右側の鉄柱にこうしてぶら下がっている。鐘自体も新しくなっていた。

細いけど力はあるよ。
朝6時55分頃に現れた担当の小学生は、私が7年前保育園でしばらく働いていた時の園児。久しぶりの再会は感動的!と言いたいところだが、覚えていてくれる筈もなく、ひとりで感慨にふけってしまった。鐘の音は近くで聞くとものすごく大きくて耳が痛い程。私が子供の頃は1年を通して小学6年生の同じ男児が朝夕鐘をついていたけれど、最近は子供の数も減り、また部活などがあるので夕方は交代でたたいてくれているとの事。それにしても雨や風の日も毎日だから大変。どんな事でも続けるのは大事という事をこうやって学んでいくんですね。お疲れ様。そしてありがとう!



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